河川敷をランニングしていた時の出来事です。

周りはすっかり暗くなり、走る道がやっと見える程度でした。当然、街燈などありません。この時間帯になると、行きかう人はほとんどいなく、ランナーが時折、走っているぐらいです。何とも寂しい限りです。

ふと、50メートル先を見ると、何か怪しげな光が土手を上へ下へ、左に右へと地を這うように移動しているのを発見しました。

近づくと、ぼやっと見えていた光は赤く輝き、なおも移動を続けています。
これは、紛れもなく「火の玉」と思った私は、背筋が凍り付き、走っていた足も止まってしまいました。それでも初めて体験する「火の玉」にワクワクしている自分がいました。

「もっと近づいてはっきり見てみたい」との衝動にかられ、更に近づいてみました。何やら土手の草をきる、ザワザワと言う音が聞こえてきました。風も吹いていないのに何で音がするの?
不思議でなりません。

もっともっと近づいて目を凝らして見てみると

・・・何てことはありません。首輪に赤のライトをつけた、真っ黒な飼い犬が、楽しそうに走っているではありませんか。

残念でした。「火の玉」の体験はおあずけです。